FTXにはさまざまな機能やサービスがあるが、その中でも今回注目したいのが「MOVE」という契約、こちらについて今回は基本の部分を出来るだけわかりやすく解説してみようと思う。
FTXは現物や先物など多くの取引ができ、人によって自分が得意なもので利益を狙える取引所だが、MOVEもFTXで取り扱われる商品のひとつとなる。
MOVEは文字通り「動く」という意味で、値動きの激しいビットコインの性質を利用した新しい取引方法となる。
今回は、FTXを使う人であればぜひ覚えておきたいMOVEについて基本を解説してみるが、普段FTXを使っていないという人でも、是非この記事でMOVEについて知り、興味があれば多様な取引が出来るFTXへ登録してみてほしい。
FTXの「MOVE」とは
MOVEとは、FTXで取り扱われている商品のひとつで、通常の売買とは違い「値動きの大きさ」つまりボラティリティを重視する契約(オプション取引)だ。
ある一定期間のうちにビットコインの価格がどれくらい動くだろうか、という予測から取引を行う事になる。
たとえば、1日のうちの価格変動を予測して契約をする「デイリー契約」の場合、契約時間のスタートから終了時(24時間後)に、ビットコインの価格がどれくらい動いているか・どれくらいの差が出ているかを予測していく事になる。
朝9時にビットコインが3万ドルだったとして、24時間後の翌日9時に3万500ドルになっていた場合は、MOVEの価格(差額)は500ドルとなる。
また、もし2万9500ドルになった場合にも同じく差額は500ドルのため、MOVE価格は500ドルだ。
このように、MOVEの価格は一定期間(契約期間)の価格差であり、価格が高いか低いかという事ではなく、契約期間内でどれくらいの価格の値動きがあったかというのがポイントになることを覚えておこう。
Moveの基本的な仕組み
なんとなくMOVEについてわかってきたところで、より詳しい仕組みを見ていこう。
MOVEは、朝9時になると価格変動の基準となる「ストライク価格」が決定する。ストライク価格はビットコインの価格のことだが、MOVEにおける基準値と覚えておこう。
ここからビットコインが有効期間内にどれくらい上下に動くかによって、MOVE価格が変わっていく事となる。
覚えておこう
- Strike price(ストライク価格)…始値
- Index price…今のビットコイン価格
- Mark price…今のMOVE価格(差額)
- Expiration time…契約有効期限
注意しておきたいのは、MOVE価格はビットコインの値動き(値幅)によって左右されるものではあるが、基準である「ストライク価格」が重要なことだ。
単純にビットコインの価格が上下したということではなく、「ストライク価格からどれくらい値動きがあったか」を見るべきである。
先ほども解説したが、その日の朝9時にストライク価格(ビットコイン価格)が3万ドルだった場合、価格上昇して3万500ドルになるか、下落して2万9500ドルになるか、この場合はどちらも差額が500ドルのため、MOVE価格は500ドルということだ。
Moveの売買の仕組み
MOVEはFTXのこちらの画面からトレードする事ができる。
MOVEには買いからのエントリーと売りからのエントリーの双方があり、エントリーした価格からどれだけ価格が動いたかによって利益や損失が決まる。
買いからのエントリーにも売りからのエントリーにも言えるが、期日満期まで保有して期日満了で決済(これを俗にSQ決済という)しても良いし、途中で決済しても良い。
例として以下のスクショにあるように期日8月20日のWK-MOVE契約を2000$で買いエントリーして、3800$で期日前に決済をした場合は3800$-2000$=1800$の利益となる。
今度は例としてスクショにあるように期日8月13日のWK-MOVE契約を4000$で売りからエントリーした場合を見てみよう、BTC価格のボラティリティが上がってきて、4400$まで上昇して買い戻したら、4400$-4000$=400$の損失となり、買いの場合なら利益となる400$が売りからのエントリーの為に損失となってしまう。
逆にボラティリティが収まってきて、3400$で買戻しが出来ていれば、4000$-3400$=600$の利益となる、こちらも同じく売りからのエントリーの場合の話で、買いからのエントリーの場合は逆に600$の損失となる。
期日までの減価について
なおMOVE契約は単純にBTC価格の動きだけで価格が決まる訳ではなく、満期日までの期間という事が重要となってくる、これを俗に言うプレミアムの減価といい、物凄く簡単に言うと期日までの期間が長いものには、その期間までの期待値(プレミアム)が入っており、例えば買いからのエントリーをした場合でも、BTC価格に一切変動が無ければ、時間の経過と共にMOVEの価格は下がっていくのが普通となる。
逆に言えば売りからの契約は、プレミアムの減価を狙うようなトレードが可能となり、何もしなくても期日に向けてどんどん価格が下がっていくMOVEの減価分を狙っていくような手法も可能となる。
基本的にオプション契約は買いからの契約が不利と言われ、売り専門のトレーダーもいるが、想定とは違ったボラティリティが発生した場合には売りからのエントリーは買いからのエントリーに比べて損失が青天となるので、この点においては注意をしたい。
買いからのエントリーは買った金額までの最大損失となるので、勝ちにくいがリスクは限定したトレードとなると覚えておこう。
※MOVE契約とは違うが、日経株価オプション等を急激な暴騰暴落に備えて宝くじ的に少額を買い続けるという方も存在する
『買いは家まで、売りは命まで』
MOVEの特徴とは
MOVE契約はレバレッジもかけられる。MOVE取引をする際に、取引満了期日を選んで契約を行うが、その際にレバレッジの倍率も変更できるので慣れたらやってみてほしい。
また、商品はビットコイン($BTC)のみ。アルトコインでのMOVE取引はできないので知っておこう。
MOVE契約の3つの内容
MOVE契約には、契約期間の違う3つの内容が用意されている。
①デイリーMOVE
1日のうちに起こったビットコインの価格変動で満期を迎える契約内容だ。FTXでの表示は「BTC-MOVE-1031」などと表示されるが、これは「ビットコインのMOVE契約で、10月31日の終わりに満期を迎える」という意味。
②ウィークリーMOVE
7日間(1週間)のうちに起こったビットコインの価格変動で満期を迎える契約内容。FTXでの表示は「BTC-MOVE-WK-1031」などと表示されるが、「ビットコインのMOVEウィークリー契約で、10月25日の始まりから31日の終わりまでのビットコインの価格変動量で満期を迎える」という意味。
③クォータリーMOVE
クォーター=四半期という意味で、3カ月ごとの期間を指す。つまりクォータリーMOVE契約は、約3カ月間のビットコインの価格変動に応じて満期を迎える契約内容だ。FTXでは「BTC-MOVE-2020Q2」などと表示されるが、これは「ビットコインのクォータリー契約で、2020年3月27日から6月25日までの第2四半期でビットコインの価格変動量で満期を迎える」という意味。
※Q2…第2四半期
MOVE契約のメリット・デメリット
MOVE取引は、他の取引所にはない新たな取引方法として多くのトレーダーに利用されているが、具体的なメリット・デメリットについて見てみよう。
メリット
「レンジが続き、どちらに動くのか判断が難しいが、大きな価格変動が起こりそう」こういった際に今までは「買う」か「売る」かしか選択が無かったトレードの幅を広げる事ができる。例としてMOVE買いなら価格が期日までに動けばいいので、そういった際に自分の棚を広げる事に繋がるというのが大きなメリットとなる。合わせて相場に「待つ」という選択をする場合にMOVEを売りから入って減価を狙うようなトレードにも繋がる、そういった自分のトレードの幅を広げるというのはトレードにおいて大切な事と言えるだろう、確証が持てない中で無理やり「買い」や「売り」と決めてポジションを持つのは大きなリスクとなる。
デメリット
デメリットとしてはMOVE自体のボラティリティが高いので、初めてチャレンジするとあまりの価格の動きに最初は戸惑う事があるかもしれないというのが言えるだろうか、BTC自体が急変動によってボラティリティの高いものなので、当然と言えば当然だが、ハイリスク商品と言えるだろう。
その他としては、先ほども少し説明したが、期日までの減価が初めての人にはわかりにくく、買いでエントリーして価格が動いているにも関わらず、プレミアム減価によるMOVE価格の下落の方が大きくて、想像したように利益が出ないという事も感じるかもしれない、こういった点での取っつきにくさはあるかもしれないので、あえてデメリットとして書いたが、デメリット以上にメリットの高い商品であると自分は思っている。
BVOLトークンについて
FTXでは、仮想通貨でのインプライドボラティリティと同じ変動をしようとするトークン「BVOLトークン」を扱える。
※インプライドボラティリティ…将来の予測変動率を予測したもので、テクニカル分析指標のひとつ。
名前は「Bitcoin Volatility Token(ビットコイン・ボラティリティ・トークン)」の略で、そのまんま。
考え方はMOVE契約と同じで、価格変動(ボラティリティ)に連動しているのだが、トークンはロングとショート用の2種類がある。
- BVOLトークン…価格変動率に1倍ロング
- iBVOLトークン…価格変動率に1倍ショート
つまり、ボラティリティが高くなれば価格が上がって儲かりやすくなるのがBVOLで、ボラティリティが落ちる(値動きが少ない)と利益が出るのがiBVOLということだ。
トークンはイーサリアム系のERC20トークンなので、ETHウォレットにも送金できるし、他にBVOLトークンを上場している取引所に送ることもできる。
ちなみに、FTX以外の取引所ではPoloniex(ポロニエックス)で取り扱われているようだ。
MOVE契約の仕組みをある程度わかっているうえで、価格変動が起こるだろうと考えているとき、より汎用性の高いBVOLトークンを使ったトレードがおすすめだ。
こちらが、BVOLトークンのチャート。
BVOLトークンは取引時の手数料はかからないが、保有していると1日あたり0.03%の管理手数料がかかる。
ユーザーの残高から差し引かれるのではなく、トークンの価値から差し引かれる仕組みだそうだ。
まとめ
FTXのMOVE(ムーブ)は、通常のトレードとは異なり、ビットコインの価格変動量(ボラティリティ)によって利益が得られる特殊な商品だということがわかった。
1日ごと、1週間ごと、約3カ月ごとの3種類の期限があり、各期間内でビットコインが暴騰しようが暴落しようが、その値幅によって利益が決まる。
そのため、今から相場が動くだろう・相場が荒れるだろうという時、上下どちらに動くか判断しづらい時、または、しばらく凪相場になりそうだと思う時のトレードの選択の一つとして使ってみて欲しい。
MOVE契約やBVOLトークンなどの売買は、「Volatility(ボラティリティ)」の項目からアクセス
FTXは今回紹介したMOVE契約だけでなく、レバレッジトークンやインデックス商品などとにかく多彩な商品を取り扱っているため、それぞれの商品の特性を理解すれば、自分が得意とするトレードがどれなのかがわかるきっかけにもなるだろう。
MOVEをはじめ、ユニークな商品がそろっているのでぜひFTXをチェックしてみてほしい。
Exness取引所様 記事Vol.7 BTCチャート分析 [PR広告]
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ビットコインはどこに向かうのか?
ビットコイン(BTC)は数週間、$30,000~40,000の価格帯でレンジ相場が続いている。
最も流通量が多い仮想通貨は過去最高値を記録した後、ここ数か月間は間違いなく苦戦してきた。
BTCは、過去最高の$65,000近くに達した後、数週間にわたって約$30,000~40,000の価格帯でレンジを形成している。
最近、仮想通貨トレーダーの誰もが疑問に思っているのは、仮想通貨は次にどこへ向かうのかということだ、 2番目に流通量が多い仮想通貨のイーサリアムは、$2,100付近で取引されており、 イーサリアム(ETH) の資金流出額は5月中旬に約$4,400になり、過去最高を記録した。
Exnessの市場アナリストであるMichael Starkは、次のようにコメントしている、「ビットコインの最も明白なサポートラインは、$30,000~32,000の心理的価格帯のエリアだ、このエリアは、2020年3月~2021年3月までの利益に基づき、週足チャートにフィボナッチリトレースメントを引いた50%ラインと非常によく一致している。」
「イーサリアムはまた、6月21日の週にこれを下回る終値がいくつかあったものの、$2,000の心理的価格帯付近でかなり強力なサポートラインを見つけたようだ。」
「2回目以降のテストは通常弱いため、センチメントが大きく変化したり、新たに重要な情報が市場に影響を与えたりしない限り、ビットコインのサポートラインはしばらくの間維持されると予測するのが妥当だと思われる。」
「情報は、FOMC(連邦公開市場委員会)のシニアメンバーから得られるかもしれないし、最近のインフレ抑制と仮想通貨の成長のシナリオの対立の重要性を考えると、影響力の大きい経済指標データから得られるかもしれない。」
トレーダーがビットコインとイーサリアムの次の方向性を見極めようとする際に注目すべき日足チャートを紹介する。
このチャートでは、$30,000付近のサポートラインがはっきりと判別でき、その価格帯周辺には長い下ヒゲが数多くある。
5月以降は大抵の場合、大きな下降時の実体が現れた後に上昇トレンドが強くなっている、 移動平均線は売りシグナルに反転し続けており、100SMAが200SMAと交差してデスクロスを形成しようとしている。
ただし、取引量は5月中旬の平均と比較すると相対的に低いままであり、過熱状態の明確なシグナルはない。、フィボナッチファンの61.8%ラインを下回る価格は、それ自体が信頼できる売られすぎのシグナルではない。 また、フィボナッチタイムゾーンのエリア2の周辺にはまだ明確な新しい波がないため、保合が続くのはテクニカル分析に基づくビットコインにとって好ましいシナリオだと思われる。
イーサリアムはビットコインの後に過去最高値を記録したが、そこからはるかに早く急激に下落した。 5月末の時点では、ビットコインよりも強い回復基調にあるように見えたものの、その後ETHUSDも過去最低の終値を更新している、 6月22日の十字線が$1,900を下回ったことによる反応は比較的強めだった。
$2,000付近で維持されそうなサポートラインは別として、よりダイナミックな値動きを見せるテクニカル指標は、現在$2,040付近にある200SMAかもしれない。 別の下落傾向を確認するために、恐らくトレーダーは200SMAおよび週足チャートにフィボナッチリトレースメントを引いた50%ラインを下回る、2回以上連続した日足の終値を探している。、それ以外の場合、少なくとも今後数週間は$1,800~2,400の価格帯での値動きが見込まれる。
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